050428 on 10:57

■表現力、というもの

 死ぬのが怖いから飼わないなんて、言わないで欲しい。

 おうちを汚すから飼わないというなら、
 犬はお行儀を身につけることができる。
 留守がちだから飼わないというなら、
 犬はけなげにも、孤独と向き合おうと努力するかもしれない。
 貧乏だから飼わないというなら、
 犬はきっといっしょに貧乏を楽しんでくれる。

 だけど…死ぬのが怖いからって言われたら、
 犬はもうお手上げだ。すべての犬は、永遠じゃない。
 いつかはいなくなる。でもそれまでは、
 すごく生きている。すごく生きているよ。
 たぶん今日も、日本中の犬たちはすごく生きていて、
 飼い主たちは、大変であつくるしくって、
 幸せな時間を共有しているはず。

 飼いたいけど飼わないという人がいたら、
 伝えて欲しい。犬たちは、
 あなたを悲しませるためにやってはこない。
 あなたを微笑ませるためだけにやって来るのだと。
 どこかの神様から、ムクムクしたあったかい命を
 預かってみるのは、人に与えられた、
 素朴であって高尚な楽しみでありますよと。


 ======================

 ■日本ペットフード広告
 ■2004年2月28日 朝日新聞掲載
 ■コピーライト・クリエィティヴディレクター:小島令子
 ■デザイン:副田デザイン事務所

 ======================

 何度読んでも泣かされる。
“すごく生きている”という表現の、なんと奥深いことか。

 こんなに心に染みたのは、谷川俊太郎の“朝のリレー”以来かも。


written by march | Comment(6) | TrackBack(2) | ■Moblog
■Comments for This Entry
お久しぶりですー。

「すごく生きている」
素敵なコトバですねぇ。

あー。
犬か猫が欲しくなってきた・・。
Posted by 葉月 at 050510 on 15:41
おひさです。
KOuさんに誘導されてきました。

「あなたを微笑ませるためだけにやって来るのだと。」
この言葉が心に響いてきました。
まったくその通りなんだな、と思います。

やはり犬っていいなあ。
Posted by かげまる at 050518 on 17:35
ここでは犬を題材にしてるけど、犬でも猫でもハムスターでも同じことが言えるんだよね。
ペットに救われることがある、っていうのは、
飼った経験がないと判らないからなぁ。

確かにその死と直面するときは、身を裂かれる思いだけど、
でもそれまで彼らはすごく生きてるんだよ。すごく。
Posted by march at 050520 on 07:45
お久しぶりでございます。
泣きました、何度も読み返して、また泣けました。
思い出して、また泣きます。

思い起こせるものをこうして残せる力、
その源には、色々な「生きる」があるんだなぁと。
愛猫を眺めて、また泣くんです(泣きすぎっ!
Posted by YOKO at 050522 on 13:37
さる昔のお話で恐縮ですが。
兄が死んで、家族もばらばらになり、喪失感山盛りの僕の前に、ある日一人のわんこが現れました。

お約束どおり、わんこは僕のきょうだいとなり、支えともなり、生きる力でもあった時期がありました。

でもどうしても手放すときが来たとき、里子に出す飼い主さんに何度も会い、環境を見、この子がここで幸福な時間を過ごせると感じ。
本当の本当に手放した時、会いにも行かないと決めたとき、嗚咽の嵐でした。

今でも思い切り生きていると信じています。
小田原の駅で何度も僕が来ると思い込み、改札を吹っ切ってホームにたたずんていたという彼のお「思いっきり」を忘れない。

犬はいいよ、自分を綺麗に見せようとしたりしない、とても素直。
わかってる飼い主さんは、愛を持ってわんこと接してる、それがちょっと羨ましく思う今日の僕でした(今日のわんこ風
Posted by 伊織 at 050522 on 16:06
癒す、というのは難しいことだけど
犬や猫やペットたちはそういうことを簡単にしてしまう。

すごい。すごいよね。
負けないように、人間もすごく生きていかないと。
Posted by march at 050525 on 13:10
■Comment for...
name:  

mail:

site url:

cookie making?

comment:  

□The Comment of Only a Single Byte Character Is Not Received.

■Thank You for the TrackBack to This Entry :

■与える←→与えられる
Excerpt: 彼=犬 もし、人生が逆回転なら、 人類はもっと優しい存在だったかもしれません。 昔、犬を飼っていました。 雑種です。 “少年”と呼ばれる時期を、一緒に過ごしました。 正直、ろくな飼い主ではな..
Weblog:  M O O - T _ b l o g
Tracked: 050502 on 15:45

プーの命日
Excerpt: 14歳の雑種犬プーは5月28日の土曜日の朝5時に亡くなった。あれから、もう10
Weblog: Transparency Blue
Tracked: 050529 on 01:04
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。